カナダで頑張る日本人女性

カナダで頑張る日本人女性 Vol. 6 Manami Tonooka

カナダの好きなところを教えてください?
 

バンクーバーの魅力は、身近なところに自然があることです。日本に住んでいたときはハイキングなどしたこともなかったのですが、森の空気はとても気持ち良いしストレス解消にもぴったりで、よく近くの森に歩きに行きます。

これまで旅行が好きでよく西欧諸国に行く機会があったのですが、人々がなんだか冷たいしちょっと怖いというイメージを抱いていました。カナダに住み始めて、そのイメージががらりと変わりました。カナダ人は日本人に近いなと感じます。優しいし、移民が多いからか寛容な気がします。

大好きなPacifi Spirit Parkでハイキング

カナダに移住したのはいつですか?どんなきっかけで来ましたか?

2015年、辛い出来事があり落ち込んでいたのですが、20代にしかできないこと、今しかできないことはなんだろうと考えた末にカナダへワーホリに行こうと思い立ちました。もともと海外に住んでみたいと思っていたし、自分のためにも良い経験になると思ったからです。

バンク―バーに到着したのが雨季が始まる9月で、毎日お天気が悪く最初はつまらなかったのですが、英語が出来るようになったり、働いていたレストランで話せるようになったりするにつれて楽しくなりました。その後、ご縁がありワークビザを取得し、予定していたよりも長く滞在することになりました。その期間に夫と出会い今に至ります。カナダに来るのを決めた事が人生のターニングポイントとなりました。

バンフのレイクルイーズにて


日本での生活と変化

日本では、客室乗務員として働いていました。日本に住んでいた時は、周りの目をとても気にして生きていました。周りにすごいと思われたい、良く思われたい一心で勉強し、大学に入り、働く会社を選んでいました。カナダに来たことで、自分の好きなこと、自分がしたいことを全く考えずに生きていたんだということに気がつきました。そして、明るく前向きな自分になり、もっと自由に生きていいのだと人生が楽しくなりました。

七五三

今、していることを教えてください。

今年3月におもちゃレンタルサービスの会社Happy Toys Sharingを起ち上げました。実際に使ってみて良かったおもちゃ、質が良い長く使えるおもちゃを取り扱っています。おもちゃ選びって意外に難しいし、バンクーバーの家は小さいので収納に困るんですよね。このサービスでママやパパの負担が減らせたらいいなと思っています。また、私自身が、ママ友にとても助けられ、日本語で話すことで心が晴れた経験があるので、ママ同士が出会って繋がれる機会も提供しています。

このビジネスを始めようと思ったのはなぜですか?

息子が1歳半になった時、子育て中心の生活だったため、孤独感に陥ったり気持ちが浮き沈んだりしがちで、とにかく働きたいと思い始めました。子供と過ごす以外の時間、「私」である時間、そして社会との繋がりを求めたからです。バンクーバーの女性たちは子供がいても働いていて、自立していてかっこいいですよね。私も自分の力で稼いで自立したいと思ったことも理由の一つです。

パートタイムで働くようになったのですが、もともと時間がなかったのに働くようになるとさらに時間を取られるようになり、これまでの働き方に疑問を抱くようになりました。そして、自分の時間を売るのではなく自分の商品アイデアやサービス、スキルを売って収入を得たいと考えるようになりました。

私に何が出来るのだろうかとたくさん考えていたのですが、ある日、ふと散らかっているおもちゃが目に入りました。そして、以前テレビで見たシェアエコノミーのことを思い出し、おもちゃのレンタルのアイデアがひらめきました。また、それを始めることで何かが広がっていくきっかけとなるのではないかとったら嬉しいと思いました。

Happy Toysを通して、子育てやバンク―バーでの生活のこと、自分自身のことを発信することで、自分自身を表現していきたいと思っています。


カナダに住んでいて一番大変だったことを教えてください。
 

カナダに来たばかりの頃も大変な思いをしたことがありましたが、子育ては日々挑戦です。もともと両親とはとても仲が良いいのに、なかなか会うことが出来ないし、助けてもらえないのは辛かったです。また、公園に行って他のママに出会っても言葉の壁なのか深いところまで話せず孤独感が増していきました。子供との日本語の生活で英語で話す機会が少なくなり、英語力が落ちてどんどん自信がなくなるし、悪循環に陥り落ち込みました。

息子

あなたの信念やモットーを教えてください。

「何事も経験だから!」と母によく言われてきたことを思い出します。辛いことも怖いこともとりあえずやってみたら良い。何事でも最初はうまく出来ないし、不安ですよね。でも、経験だと思ってやってみると、やって良かったと思う。

とにかくやってみる!怖いし不安かもしれないけれどもやってみる!ということを大事にしています。

スタンレーパークのシーウォールにて

編集者より

カナダ行きを決めたことが人生の大きなターニングポイントとなったまなみさん。お子さんを持ったことがキャリアについての考えのターニングポイントとなりました。海外で子育てをするときの孤独感、ママ友に助けてもらった経験、自立したいという想い。たくさんの移民している女性たちが共感するところなのではないでしょうか。私にはスキルがないと謙遜されていましたが、「する」と決めたことを行動に移す才能、そしてそれがどんどん上手く回っていく力、不思議と応援したくなる魅力を持つ女性だなと感じました。

子供たちが小さいときには、こんなサービスがあったらとっても便利ですよね。子どもたちがおもちゃで夢中に遊んでいる間に、ママ達がゆっくり話せる場も提供されています。まなみさんの想いがたくさん詰まったブログ&詳細はこちらから。